1. はじめに・全体のフロー
本ガイドは、デジタルサイネージ上で流す「スライド」を作成し、管理する編集者向けの記事です。編集者はスライド作成だけでなく、チャンネルやディスプレイの作成・編集も行うことができます。
全体の流れ
1. スライドの作成(編集者)
– 画像、テキスト、PDF、動画などを用意して、デジタルサイネージの管理画面から「スライド」として登録します。
2. チャンネルの作成・編集(編集者)
– スライドをまとめた「チャンネル」を作成し、表示するスライドや表示順、切り替え効果などを設定します。
– 共有スライドも必要に応じて組み込みます。
3. ディスプレイの作成・編集(編集者)
– どのモニター(ディスプレイ)にどのチャンネルを配信するかを設定するディスプレイを登録します。
– 一時的に別チャンネルをスケジュールする場合は、開始・終了日時を設定します。
4. コンテンツの配信準備と動作確認(編集者)
– モニターにPCを接続し、作成したディスプレイの専用URLをブラウザで開いて、チャンネル内のスライドが正しく再生されることを確認します。
– 必要に応じて、スライドやチャンネル設定を更新すると、自動的にディスプレイに反映されます。
2. スライドの作成
編集者が最も頻繁に行う作業は「スライドの作成」です。以下の手順に沿って、デジタルサイネージ管理画面からスライドを登録してください。
2.1 スライド作成画面へのアクセス
1. デジタルサイネージ管理画面にログイン
2. 左メニューの「デジタルサイネージ」→「スライド一覧」を選択
3. 画面上部の「新規スライドを追加」ボタンをクリック
4. 「新規スライドを追加」ページが開きます
2.2 基本情報の入力
1. タイトル
– 画面上部にある「タイトルを追加」の入力欄に、スライド名を入力します。
– 例:「6月イベント案内」「掲示板ニュース」など、スライド内容を端的に表す名前を付けましょう。
– このタイトルは管理用のラベルです。サイネージ画面には直接表示されませんが、後から探しやすくなるよう分かりやすくつけてください。
2.3 フォーマットの選択
スライドの「フォーマット」は表示する内容の種類を決める項目です。デフォルトで選べるフォーマットは以下の3種類です。
① 既定(デフォルト)
– 説明:背景だけを表示します。文章や外部コンテンツは表示されず、あらかじめ設定した背景画像や動画のみが流れます。
– 用途の例:教会のイメージ写真をフルスクリーンで流したいときや、時間表示などを背景で流すだけのシンプルなスライドに使います。
② テキスト
– 説明:自由に文字を入力できるフォーマットです。「前タイトル」「タイトル」「サブタイトル」「内容」を組み合わせて表示します。
– 表示項目:
– 前タイトル:小見出しとして冒頭に表示されるテキスト。
– タイトル:メインの見出し文字列。
– サブタイトル:タイトルの下に続く補足説明。
– 内容:本文や案内文など、長文も入力可能です。
– 用途の例:各教会の行事案内や連絡事項、注意事項をテキストだけで伝えたいときに使います。
③ 外部ウェブページ
– 説明:任意のウェブサイト(URL)を切り替えなしに表示します。
– 入力欄:ウェブページURL(例:教会公式サイト内のお知らせページなど)を入力します。
– 用途の例:YouTube動画や自治体のお知らせページなど、外部サイトをそのままサイネージ上に埋め込んで見せたいときに使います。
2.4 背景の選択
フォーマットを選んだ後は「背景」を設定します。背景の種類によって、さらに入力すべき項目が変わります。
① 画像
– 説明:スライド背景として静止画像を表示します。
– 操作:「画像を選択」ボタンを押してメディアライブラリから画像を選ぶか、新規アップロードして設定します。
– 推奨サイズ:横画面なら1920×1080px、縦画面なら1080×1920px。
② 動画
– 説明:MP4などの動画ファイルを背景として流します。
– 操作・設定項目:
1. 「動画を選択」ボタンからメディアライブラリの動画を選択するか、URLを直接入力してアップロード。
2. 「開始位置」:動画再生を開始する秒数を指定。
3. 「終了位置」:何秒まで再生してスライドを切り替えるか指定。
4. 「動画終了までスライドを保持」:チェックを入れると、指定秒数後にスライド切り替えせず、動画が終わるまでそのまま表示。
5. 「音声を有効にしますか?」:チェックを入れると動画の音声も再生(通常はオフ推奨)。
6. プレビュー:入力後にプレビュー領域に動画サムネイルが表示されます。
③ YouTube
– 説明:YouTubeの公開動画を背景として埋め込み再生します。
– 操作・設定項目:
1. 「YouTube video URL」に動画のURL(例:https://youtu.be/XXXXXXXXX)を入力。
2. 「開始位置(秒)」:再生開始位置を秒数で指定。
3. 「終了位置(秒)」:再生終了位置を秒数で指定。
4. 「動画終了までスライドを保持」:チェックを入れると、動画最後まで表示。
5. 「音声を有効にしますか?」:チェックを入れると音声ありで再生。ただし自動再生がされなくなる可能性があります。
6. プレビュー:URLを入力すると下部に動画プレビューが表示されます。
ポイント:
– 「背景」で何も設定しなければ黒背景で文字だけが表示されます。
– 動画やYouTubeはファイルサイズが大きくなるため、公開中の再生負荷にも注意してください。
2.5 各フォーマットごとの入力例
1) 既定フォーマット
– フォーマット:既定
– 背景:画像、動画、またはYouTube
→ 背景だけ表示したい場合は画像を設定し、テキスト入力はなしで構いません。
– 例:教会のロゴ画像だけを背景に流す。
2) テキストフォーマット
– フォーマット:テキスト
– 前タイトル:例) 【お知らせ】
– タイトル:例) 【7月夏祭り開催のお知らせ】
– サブタイトル:例) 【多くの皆様のご来場をお待ちしています】
– 内容:例) 「7月20日(土)午後1時より境内で夏祭りを開催します。子ども向けゲームや屋台も多数ございます。詳しくは公式サイトをご覧ください。」
– 背景:例) 祭りの写真(画像を選択)。
2.6 公開・保存
1. 画面右側の「公開」ボックスで状態を確認できます。
– ステータス:初期状態では「下書き」。すぐに公開する場合は「公開」に切り替えましょう。
– 公開範囲:通常は「公開」を選択。パスワード保護や非公開にする場合は必要に応じて設定。
– 公開日時:すぐ公開したい場合はそのままにし、日付を指定して予約投稿することも可能です。
2. 全ての入力が完了したら「公開」ボタンをクリックして即時公開します。
3. 下書き保存を押せば、後から編集を続けることができます。
4. 予約投稿にしたい場合は日時を選んで「OK」→「予約投稿」ボタンを押します。
2.7 作成後の確認・編集
1. 公開後は「スライド一覧」に戻り、一覧で先ほど作成したスライドタイトルが表示されます。
2. 必要に応じて再度編集するには、スライドタイトルにマウスを合わせて表示される「編集」リンクをクリックしてください。
2.8 まとめ
– 投稿者は、以上の手順を参考に「新規スライドを作成」してください。
– ポイント:
– スライドの「タイトル」は管理用に分かりやすく付ける。
– 「フォーマット」と「背景」の組み合わせで、静止画・動画・テキスト・外部ページを自在にカスタマイズ可能。
– 公開後は一覧画面から編集・更新できるので、内容変更が必要なときも簡単に対応できます。
3. チャンネル・ディスプレイの説明
編集者は、スライド作成だけでなく、チャンネルやディスプレイの作成・編集も行うことができます。以下では、それぞれの役割と設定ポイントを解説します。
3.1 チャンネル(編集者が作成・編集可能)
– 役割:複数のスライドをまとめた「再生リスト」です。編集者が以下の設定を行います。
– チャンネル名(例:「ロビー用お知らせチャンネル」)
– チャンネルに含めるスライド:作成済みのスライドを選択して登録
– 各スライドの表示時間(秒数)や切り替えエフェクト(フェード・スライドなど)
– 一時チャンネルをスケジュールしたい場合は「開始日時」「終了日時」を設定
– 共有スライドの活用:管理者や他のチームが作成した共通コンテンツ(共有スライド)を、必要に応じてチャンネルに組み込めます。
– 「共有スライドを追加してほしい」と依頼された場合は、その共有スライドをチャンネルに追加してください。
– 遠隔での更新反映:チャンネル設定を更新すると、その変更は紐づくディスプレイに自動で反映されます。
3.2 ディスプレイ(編集者が作成・編集可能)
-モニター上でチャンネルのスライドを再生します。編集者が以下の設定を行います。
– ディスプレイ名(例:「本館ロビー左モニター」)
– ディスプレイ専用URL:ブラウザで開くと自動的にチャンネルが再生されるURLを生成
– 既定チャンネル:通常表示させたいチャンネルを選択
– 一時チャンネル(開始日時・終了日時):特定時間帯のみ流すチャンネルがある場合に設定
– 表示確認手順
1. モニターにPCや再生機器を接続
2. ブラウザで、作成したディスプレイの専用URLを開く
3. 正常にチャンネル内のスライドが再生されることを確認する
4. 改善点があれば、スライドまたはチャンネル設定を更新してリフレッシュをかける
– 複数台運用
– 複数のモニターを使う場合、それぞれのディスプレイごとに異なるチャンネルを割り当て可能です。
– 例えば、会場Aにはチャンネル1、会場Bにはチャンネル2を割り当てるなど、用途に応じて分けられます。
4. 編集者の作業ポイントまとめ
1. スライドを作る
– テキスト・画像・PDF・動画などをデジタルサイネージ管理画面から登録し、スライドとして公開する。
– スライドは必ず「公開」ステータスにしておく。
2. チャンネルを作る・編集する
– スライドをまとめて再生する「チャンネル」を作成し、表示順や再生設定を行う。
– 共有スライドを必要に応じてチャンネルに追加。
3. ディスプレイを作成・編集する
– どのモニターにどのチャンネルを流すかを設定する「ディスプレイ」を登録。
– 一時チャンネルをスケジュールする場合は開始・終了日時を入力。
4. 動作確認
– モニターにPCを繋ぎ、作成したディスプレイURLをブラウザで開き、自分のスライドやチャンネルが正常に再生されるか確認。
– 表示時間や切り替え効果に問題があれば、スライドやチャンネル設定を修正して再度確認。
5. まとめ
– 編集者は「スライド作成」「チャンネル作成・編集」「ディスプレイ作成・編集」のすべてを行えます。
– スライド作成後は、チャンネルに組み込み、ディスプレイを設定して動作確認するだけで、現場にコンテンツを配信可能です。
– 一度設定すれば、編集・更新も簡単にできるため、最新情報をすぐに反映できます。
以上を参考に、デジタルサイネージ運用を進めてください。ご不明点があれば管理者やチームメンバーにお声がけください。